映画鑑賞会「マルコムX」

映画

はじめに

ファイトクラブ名物の映画鑑賞会。

2020年2月はテーマが設定されていて、テーマになぞらえた映画を鑑賞しました。
テーマは「人種差別について学ぶ」です

 

突然ですが、皆さんは人種差別についてどの程度知っていますか?

人種差別というテーマは、日本にいると、やや馴染みの薄いテーマかもしれません。
しかし、昔も今も世界中の至るところで人種差別が存在しているのは紛れもない事実であり、その差別をなくすために多くの人々が闘ってきました。

そんな人たちの姿から「20代の奴隷解放」をテーマに活動をするファイトクラブにとって学びとなるのではないか。

そこで、人種差別について学ぶために選ばれた映画が、「マルコムX」です。
黒人公民権運動の活動家であるマルコムXの自伝を基にした伝記映画です。

まさに今月のテーマにぴったり当てはまる映画を観たその様子と感想を綴っていきます。

・人種差別とは?
・新たな価値観を得たい
・多様性を身に付けたい

という方々に、ぜひ読んでいただきたいです。

 

あらすじ

1992年アメリカ映画。黒人への圧制が常であった1940年。舞台は第二次世界大戦下のボストン。
後の黒人活動家マルコム・エックスとなるマルコム・リトルは黒人差別の現実を突きつけられる壮絶な生い立ち。やくざ家業や薬物に手を出してすさんだ人生を送っていました。
バーで出会ったヤクザ3人組の一人・アーチーに取り入って違法な稼業に手を出し、更にバーで出会った金髪白人の美女・ソフィアの知り合いの富豪の家に盗みに入ったことをきっかけに、マルコムは警察に捕まります。
刑務所で出会った黒人ムスリムのベインズにイスラム教の教えを説かれます。元々頭が良かったマルコムはみるみるとイスラムの教えを習得し、ついには入信。その後アメリカを揺るがす活動家へと変貌していくこととなります。
長い刑期を終えてからマルコムは出所し、イスラム教の布教師であったイライジャ・ムハンマドの元へ訪れます。彼は白人よりも黒人が優れているという差別的な考え方を持っていましたが、服役中のマルコムにとって心の支えであったイライジャを疑うことなく、イスラムの考えを世間に布教していき、黒人たちの心を掴んでいきました。
家族にも恵まれて幸せな生活を送る予定だったマルコムですが、信じがたい事実が発覚すると、マルコムの人生は急展開を迎えます。
かの有名なキング牧師が「悲劇以外の何物でもない」と絶望した、黒人解放運動のリーダー・マルコムXの波乱の生涯を描いた伝記的作品です。

マルコムXが亡くなる2年前から緊密に連絡を取り合った上で執筆されたアレックス・ヘイリーとマルコムX共著の「マルコムX自伝」をベースにしている作品でもあります。

マルコムを演じたデンゼル・ワシントンは数多くの映画作品で主演を演じており、「ザ・ハリケーン」「トレーニングデイ」「フライト」などの作品が有名です。

□デンゼル・ワシントン
https://eiga.com/person/51206/

<主な作品>
・ザ・ハリケーン
https://www.amazon.co.jp/dp/B00005HRP7/

・トレーニングデイ
https://www.amazon.co.jp/dp/B003EVW67C/

・フライト
https://www.amazon.co.jp//dp/B00F27CV1W/

感想のシェア

マルコムXは上映時間が約3時間にも及ぶ超大作。
上映が終了する頃には、参加メンバーのそれぞれが、様々な思いを抱いていました。
メンバーから挙がった感想がこちらです。

白人、黒人、差別という言葉があるから差別が生まれて、産まれてきた環境が既に差別されているのが当たり前だったら、違和感をあまり感じないんだろうなと思いました。日々過ごしている中で、何でこれはこうなんだろう?など、疑問を持つ事が大事だと感じました。

一番強く印象に残ったのは、刑務所で人に会い、そこで自分の価値観を壊され、さらに役割を持ったことから人生が変わったことです。
これは長倉さんや若山さんがおっしゃっていることに通ずる部分だなと感じました。
映画の中ではたくさん演説をする場面があったのですが、話し方に力強さを感じました。スタイルはキング牧師とは少し異なり攻撃的。ただ、本当に多くの人を惹きつけていました。
しかしながら、こういった活動にはリスクが付きまとい、最後の殉職シーンは衝撃でした。しかし、死さえも恐れなかった不屈の意志こそが世界を大きく動かす源だったのかなと思います。役割と覚悟。マルコムXから様々な教えをいただきました。

劇中、強く印象に残った言葉があります。自分たち(黒人)のことを指して”動物”と表現していたシーンです。
長倉さんがよく親や社会に洗脳されている人たちのことを奴隷と表現されていますが、そもそも人間扱いですらないこの表現には衝撃でした。しかもそれを当事者が口にしていたのです。
人種差別というデリケートな問題に対し、舞台の中で役者の人たちはどういう気持ちで演じていたのかという目線にも変わってきました。
結局、日本に居て迫害する側とされる側、彼らと過ごしていない自分の目線からは想像できませんでした。この”動物”という表現は後半にもう一度出てきます。ただこの時は自己を確立し、周囲がどう思うとも関係ないという姿勢であったように思えます。自己を貫いたマルコムは守ろうとした同じ黒人の手によって殺害されますが、そんな彼の最後の生き方には見習う点があるように思えました。

ヤク中で盗人で、黒人である自分を認められず非行に及んでいたマルコムが、NOIという組織に出会ったことでガラリと素行や印象が変わったところに驚きました。それくらい目的が明確であったり、信用を置いたりすると、人はここまで変わるんだと思いました。
また、辞書を読んだり、エジプトに訪れたり、マルコムが今までしたことがない新しい経験をすることで価値観や考え方が変化したことによって、彼の演説の力強さや共感する方々の応援が強くなっているように感じました。
マルコムの力強さが伝わってきて勇気づけられましたが、結局アンチ勢力に暗殺されてしまったところを見て、活躍の続きが見られず悲しくなりました。自分自身を救ってくれたNOIを信用しすぎて盲目になってしまっている部分も見受けられました。
新たな価値観や言葉、人の意見に触れることによって展開が変わっていく感じがしたので、日頃から色んな言葉に触れたり、積極的に移動したり、人の行動や言動の要因を想像してみようと思いました。

マルコムも最初は一つの組織に身を置いていたが、その中でも次第に煙たがられ最後にはあのような結果になってしまうところに、権力者の都合で人生を決められことは残酷だと感じました。そうならない為に、知識をつけ、環境を変えることや多様性を受け入れることの大切さを学びました。
また、知らないことは認識できないので、みんなのシェアや映画の中からの情報に意識を向けたり、アウトプットすることを続けたいです。

映画冒頭のマルコムXは、カラフルなスーツとハットを着こなしていて黒人ってやっぱりカッコいいなと思わされた。マルコムXの思想は環境や出会いによって変化していったが、どんな時も自分の直感を信じ、行動に移し周りを巻き込む力や伝える力が大きい人だと感じた。現代でも見た目や人種、性別に限らず全ての人が平等に扱われるべきなのに、それを良しとしない人が大勢いることで他人事にしてしまいがちだが、黒人の平等を訴えて周りを巻き込んでいくには黒人がまず動かなければならないように、不当な扱いを受けている側がまずその状況を理解して戦っていかなければならないのだと思う。

「裏に真実がある。」劇中で印象に残った言葉です。刑務所で辞書を引いている場面のセリフでした。この言葉と、以前FCセミナーで学んだ「尊敬はしても崇拝はするな」が映画の最後の方にリンクしているなと思い見ていました。
マルコムは黒人・白人と差別をし合うのではなく、お互いが共存し合うことを選んでいましたが、色んな人に会って意見・視点に触れることでここまで変われるんだと改めて思いました。最後は暗殺されてしまったけれど、最後まで立ち向かった姿はとても誇らしいなと思います。

マルコムXがどんどんメディアへの露出が多くなった時に内部からの批判や妬みが案の定多くなったという事が印象的でした。
ある環境の中で突き抜けたらそれだけ批判も多く受けるし、ただ一貫してやり続ける事が大事なんだと思いました。
また、今の日本人の感覚には無い迫害されるという事への反骨精神が黒人には強く、それによって生まれた文化(例えばJAZZやヒップホップ)がそれだけパワーを持っていることにも納得がいきました。
今回初めて鑑賞会に参加させていただき、大勢と映画を観てアウトプットするっていいなって思いました!

●言葉は世界をかえる。
マルコムXが辞書をきっかけに言葉を勉強し始めてからの変化の現れ方がとんでもなく、言葉を知ってるか知らないかで世界の見え方が変わる事が顕著に出ていたシーンだと感じました。
●子供は大人をみて育つ
生まれた時は偏見も差別もないのに子供たちが黒人差別をするのは大人がそうしているから。黒人差別に限った問題ではなく小学校のいじめでも同じ構造があると思います。また、偏見も差別も何を知っているかで大きく変わってくるんだなと感じました。

今回予備知識もないままマルコムXを観てしまい、正直わからなまま鑑賞してしまいました。
普段なら手に取らないような映画で、内容的にも目をそむけてしまうような話でしたが、今回観ることができて本当に良かったです。
映画に詰まっている内容や伝えたいことは皆と意見や感想を共有することで、さまざまなことを知ることができました。そして、自分の意見をアウトプットすることでより理解を深めることができました。

主人公のマルコムのやり抜く意志の強さを感じました。劇中で周りに利用されていると妻に言われ口喧嘩になっているシーンや、教団を追放されることになるシーンがありましたが、 それでもマルコムは「黒人が尊厳を持って団結する」という目的、ビジョンのために突き進む姿にリーダーとしての在り方を感じました。
また、FC(ファイトクラブ)のテーマが「20代の奴隷解放」ということで自分たちにリンクさせても観ていました。 辞書の言葉やキリスト教の教えとして、支配者側(今回でいうと白人)に都合が良くなるように洗脳している、そのように形づくる そしてそれが継承されていき事実が分からなくなって支配されていく というのが日本もあながち同じようなものじゃないかと思いました。 権力者が都合がいいような学校教育や価値観を受けて育ち、何も疑うことなく生活している 今まで観ようとしてこなかった、疑ってなかったところを知って奴隷から解放されたいと思います。
そのためにも旅と本や映画によって視野を広げていきます。 今年の目標にもしていますが最低限、週に本一冊、映画一本以上。継続していきます。

何か支柱があり、それに向けて努力している方の輝きを感じました。
また、最後で殉職者が出ると感づいていても表へ立つ行動について、自分が決めた事を死んでもやり遂げる覚悟と体現しており、私もそのような覚悟と責任を持って行動して行こうと思います。
自分の意見をアウトプットする事で自分の考えを整理、皆様の意見を聞く事で自分が気に留めなかった事を知る事が出来、物事の理解を深める事が出来ました。

 

まとめ

自分たちの産まれた環境とは違う世界観を目の当たりにした映画でしたが、マルコムの差別と闘う姿勢に大いに刺激を受け、
・環境や言動、行動を変えることや色んなことをもっと学びたい
・知識を得て、視野を広げたい
という感想が多く挙がりました。

映画=娯楽のイメージが強い方が多いかもしれませんが、映画鑑賞会で観る映画は社会・政治に関して勉強になるものが題材とされている場合がほとんどです。

編集者の長倉顕太さんも、人種差別を題材とした映画を数多くご覧になっていて、たくさんオススメを紹介してくださります。
例として、自身のオンラインサロン内ではこのような発言をされていました。

‎【アパルトヘイト】がリアルタイムだったときに観た映画。オレは映画を通して、社会問題を学んできたんだよね。
『遠い夜明け(字幕版)』
 

アパルトヘイトもまた、アメリカから遠く離れた土地・南アフリカで繰り広げられていた黒人差別の一つ。
『遠い夜明け』は1987年にイギリスで製作された映画です。
南アフリカ政府の軍隊が郊外の黒人居住地区を治安維持の名目で急襲するシーンから始まるなど、反アパルトヘイト活動者たちの壮絶な闘いの記録が映像に起こされていて、差別に関して深く考えさせられる内容となっています。

また、人種差別をはじめとする社会勉強タイプの映画は、今から少し前の年代に作られたものが多くあるように感じますが、近年国際映画祭でもテーマとして取り上げられるほど、社会問題と向き合った映画が着目されています。
https://www.koubo.co.jp/news/191001
『世界に気づきを!社会問題に映像で向き合う「第1回 エレノア国際映画大会」映画監督を本気で目指すあなたへ』

 

歴史や社会問題を学ぶことは難しいと感じがちかもしれません。
しかし、映画と結びつけ、加えて感想をアウトプットし合うことで、知識が定着していきます。

↑鑑賞会の様子。大阪のファイトクラブメンバーも同時上映し、テレビ電話をつないで感想をシェアしています。

 

今月2本目のテーマに基づいた作品は、「ドリーム」を鑑賞予定。
http://www.foxmovies-jp.com/dreammovie/
映画「ドリーム」オフィシャルサイト
1960年代、白人と有色人種の分離政策が行われていた時代、実在する3人の優秀な黒人女性が人種差別と向き合いながら、NASAの宇宙開発の偉業に貢献した史実を描いています。強く、かっこいい女性たちが主人公ですので、特に女性の皆様に見ていただきたい作品です。

これからも映画を通じてたくさん学んでいきます!

めい

1,093 views

元SE/現NEET、映像制作を勉強中。古着とダンスと美術館が好きです。 主に映画、たまに本から学んだことを発信していきます。 アートや文化から楽しく学び、得...

プロフィール

ピックアップ記事

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。