今最も観るべき映画「SKINスキン」~#BlackLivesMatterとは何か~

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#Black Lives Matterの意味とは

こんにちは、kanahoです。

突然ですが、#BlackLivesMatterの活動をご存じですが?

2020年の5月より、日本でもTwitterやInstagram等のSNSで著名人を中心に拡散されていたことから、「なんのことだろう?」「何を目的とした活動なんだろう?」と疑問を感じた方も多いのではないでしょうか。
あるいは、同じようにタグをつけて投稿した方もいるかもしれません。

この動きが何なのか、コロナ禍にも関わらずデモを起こさずにはいられないほどに彼らを動かしているものは何なのか。
この機会に、知っておきませんか?

実はこの活動は、アメリカでは2013年の2月に端を発しています。

当時17歳の黒人少年、トレイヴォン・マーティンさんが自称自警団の男性に射殺された事件がありました。
黒人が罪もなく警官に殺されてしまう事件はそれまでも幾度もあり、以後、黒人が警官に殺害されるたびに全米各地で大規模なデモが行われています。

#Black Lives Matterは日本語訳では、「黒人の命は大切」と直訳されますが、「黒人の命こそ大切」だとも捉えられ、安易に日本語にするのは非常に難しいです。
どの人種の命も平等に正しい#All Lives Matterや、この社会の動きの中で逆差別を受けた警官側からの#Blue Lives Matter等の動きもあり、平等や平和を願いながらも新たな火種を生み出してしまう非常に難しい局面に今あります。

いまなお状況が変わり続けるこの#Black Lives Matterを説明されるよりも、調べたり話を聞いたりして知る必要がある問題なのです。

2020年6月最も観るべき映画が「SKIN」なワケ

多くの日本人にとって、差別はあまり馴染みがないように感じるかと思います。
いじめやパワハラ等の問題はあっても、これの発端が人種的問題であることは少ないのではないでしょうか。
しかし、実際には日本にも男女差別や留学生への差別、部落差別や職業差別は今もなおあります。

残念なことに差別は過去の創作物でなく、今なお人間が作り出す現実なのです。

だからこそ、私たちはこの#Black Lives Matterの動きをはじめ、世界の差別のことやその背景をまず知ることが必要です。
そして、自分自身がどんな風に教育され、どのようにものの見方や考え方の歪みがあるのか、これからどんな行動をとっていくのか考えなければなりません。

今回私は、2020年6月26日に公開を予定する映画「SKIN」の前段となる、同じ監督、同じテーマの短編映画SKINをご紹介します。
この記事を通して、皆さんが#Black Lives Matterのこと、差別や教育のことを考えるきっかけになれば嬉しいです。

 

短編「SKINスキン」のあらすじ

 

この短編映画は白人の少年と両親の日常を描くシーンからはじまります。

両親や友達は若く、すぐに賭けや競争をし、挑発にも乗りやすい短気な性格。

スリルがあって楽しいことがだいすきな彼らは
暴力的で下品な言葉を使い、白人以外には排他的な白人至上主義ですが、
一方で、家族や仲間を特別に愛し大切にしています。

少年と家族とその仲間は、陽気に楽しく、幸福に毎日を過ごしていました。

 

そんなある日、少年と両親はスーパーマーケットへ買い物へ出かけます。
両親がレジに並び、少年から目を離している間に、少年はレジに並ぶ黒人男性と目が合い、微笑みかけます。
黒人男性も微笑み返し、言葉は交わさずとも何となく心の暖かくなるような時間を共有します。

この何の変哲もなく暖かな光景、しかしこれが大きな転機になってしまいます。

少年の父は白人至上主義。
息子が黒人男性を見ていたことに気づくと、ただ微笑んだだけの黒人男性に挑発を仕掛けます。
そして、仲間を呼び、黒人男性をその家族の目の前で徹底的に痛めつけるのです。

この出来事が引き金になり、恨みは恨みを呼び、衝撃的な悲劇を連鎖的に起こしていってしまうのです。

黒人男性の息子をはじめ仲間の黒人たちは少年の目の前で少年の父を誘拐し、全身をタトゥーで真っ黒に染めてしまいます。

命からがら自宅に帰ってきた少年の父。
しかし少年は真っ黒になった父の後ろ姿を父だと判断できず、母を守るため父へ発砲してしまうのでした。

 

短編映画への評価

人種差別問題を強烈に、衝撃的に、しかし悲しいことに現実的に観客に問うたこの短編映画は、
2018年に公開され、2019年に第91回アカデミー賞・短編実写映画賞を受賞しました。

世界がこの映画の時代性、訴えるメッセージ性の強さを認めているのです。

この短編は、イスラエル出身のユダヤ人監督ガイ・ナティーブ氏が、
長編の資金を調達するために全額自己資金で制作したものです。
当初はあまりに強烈なこの物語を支援する人が現れなかったのですね。

ストーリーやキャラクターは、
2020年6月26日から公開予定の長編映画「SKIN」とはリンクしていませんが、
同じ問題をテーマに扱っています。

マスコミ試写ではこの短編も併映されていたことから、
「長編のために必ず見るべき映画」
「ラストシーンの衝撃がすごい。圧巻の21分間」等のコメントが寄せられたそうです。

監督ガイ・ナティーブはこの短編映画について、
「自分たちが子供たちに教えたことは、すべて自分たちに返ってくる」というコンセプトで作成したといいます。

このSKIN短編は公式サイトで6/12~6/19の0時までの期間限定で無料配信されました。
それは、#Black Lives Matterの世界のうねりを受け、今こそ公開すべきだとされたからだといいます。

知ることから始めよう

この短編映画は少年と、黒人男性の息子の2人の子供の視点で描かれています。
たった21分の短い映画ですが、考えるべきことや感じることが多くある作品でした。

差別的な考えは世界から排除すべきだ。
そんな安易な意見では決して片付けることはできません。

少年がレジで無邪気に黒人男性に微笑みかけたことから、無垢な状態で差別的な感情や考えを持つわけではなく、親や政府、社会からの後天的な教育によって差別意識が芽生えることがわかります。

また、最後に息子の父が自分の教育した白人至上主義により息子に発砲されること「自分が教えたことは、自分へ返ってくること」を暗喩しています。

一度自分本位な行動で恨みを買う行動をした「白人たち」は、もう「黒人たち」に許されることは困難です。
また逆に、自分たちに対して敵対的な気持ちを先行的にもった「黒人たち」に対して、どこまでも公平な態度をとることは本当にできるでしょうか。

2020年6月26日に公開予定の長編映画は2003年にアメリカで発足したレイシスト(差別的な発言や行動をする人達)集団の「ヴィンランダーズ」の共同創設者ブライオン・ワイドナーさんの実話を映画化したものになります。
白人至上主義者に育てられて暴力的差別的に生きてきた主人公が愛する人に出会い、変わろうとするも、それを許さない組織からの妨害を受けるお話です。

長編・短編ともに、今なお終わることのないこの負の連鎖を知ること、そして断ち切りもう起こさないことのヒントになるであろうことは間違いありません。

差別をめぐる負の連鎖の絶望と怒りは現実で今、世界中の人を動かし、#Black Lives Matterは日本へ届くほど大きなうねりとなりました。

だからこそ、なぜ今この運動が起こっているのか、私たち一人ひとりが知り、考え、行動しなければなりません。

ぜひ、対岸の火事としてではなく、自分ごととしてこの状況を調べ、考えてみて下さい。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

(文・絵/kanaho)

 

 

 

 

kanaho

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米農家出身東京在住建築士(23) 絵描き・フォトグラファー・お絵描き先生、 ブランドプロデューサー・オーナー等活動中。 本も映画も漫画もファッションも、 ご...

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