『イシューからはじめよ』(安宅和人さん著)に学ぶ、生産性向上の秘訣とは?

生産性向上のカギは「イシューの見極め」
「がんばっているのになかなか成果が出ない」
「短時間で成果の出る仕事をできるようになりたい」
「仕事に忙殺されない、デキるビジネスマンになりたい」
これらの悩みを解決するためには、仕事の生産性向上が必要となることは多くの人が理解していると思います。
「生産性向上」というと、多くの人は「与えられた課題をいかに素早く、効率よく解くか」に注力しがちですが、こういったアプローチで生産性を高めるのは非常に困難と言えます。
なぜなら、スピードも効率もすぐに向上できるものではないですし、できたとしてもどこかで頭打ちになることが想定されるからです。
では、生産性を高めるためにはどうすればいいのでしょうか。
それは、「イシューを見極める」ことです。
「イシュー」とは、「テーマとなる問い」「解くべき課題」などのことを言います。
つまり「イシューを見極める」とは、
「与えられた課題をどうやって解くか」ではなく、
「どの課題を解くのか?」を考えることから始める
ことです。
今回の記事では「良いイシューの条件」に挙げられている、
1. 本質的な選択肢であること
2. 深い仮説があること
3. 答えを出せること
これら3つのポイントについて、解説をしていきます。
生産性向上のバイブル『イシューからはじめよ』
イシューを見極めて成果の高い仕事をするためには具体的にどうすればいいのでしょうか。
その方法を余すことなく解説したのが、こちらの書籍『イシューからはじめよ』です。
30万部を超えるベストセラーであり、ビジネスマン必読の書とも言われている一冊です。
「短時間で大きな成果を出せる、「デキる」ビジネスマンになりたい!」
という想いのある方にはぜひ手にとっていただきたいと思います。
著者は「生産性モンスター」安宅和人さん
著書の安宅和人さんは、東京大学大学院の修士課程を卒業後、マッキンゼーに4年勤め、イェール大学で脳神経科学を学んだ後、再びマッキンゼーで多くの問題解決に従事されてきた方です。
現在はヤフーのCSOや慶應大学の教授を務めたり、政府からの要請で仕事を引き受けたりされています。
そんな安宅さんが多くの仕事に携わる中で見出した「生産性の高い仕事」をするためのエッセンスが、本書には余すことなく詰め込まれています。
それでは次項より、「良いイシューの3条件」を一つずつ解説していきます。
1. 本質的な選択肢であること
本質的な選択肢とは、「その先の方向性に大きな影響を与える選択肢」のことです。
例えばある食品メーカーで「商品Aが売れない」という理由を考える場合であれば、「Aに<商品力がない>か、<商品力はあるが販売方法に問題がある>のか」を検討するのがイシューになると考えられます。理由が前者であるか後者であるかによって、その後の戦略が大きく変わるからです。
このようにその後の行動・戦略の方向性に大きな影響が出る課題には、真っ先に取り組む必要があります。
2. 深い仮説があること
「深い仮説がある」とは、「常識を覆すような結論に至る可能性があるか?」ということです。
例えば、ある商品の販売戦略を考えるときに「ブランド力を上げるべきか否か」といった課題を設定したとして「ブランド力を上げる必要がある」という結論に至ったところで、「そりゃそうだよね」と言われて終わりです。
答えを出したところで新規性や意外性もなく、それまでの行動に何か変化をもたらすわけでもない課題に時間や労力を割いても意味がないのです。
イシューを見極める際には、常識を覆すような仮説があるか?を考えてみましょう。
3. 答えを出せること
「答えを出せる」とは、「今持っている手段で答えを出せる」ことを指します。
たとえ「本質的な選択肢」であり「深い仮説」があったとしても、そのイシューに答えを出せなければ、成果にはなりません。
そして、実際に取り組み始めてから「答えが出せない」ことに気づいた場合、投じた時間や労力が無駄になってしまうので、イシューを見極める段階で「答えを出せるか?」を考えることは非常に重要となります。
知的生産物を生み出すまでのステップはぜひ本書で
以上、良いイシューの3条件を紹介いたしました。
今回の記事では「イシューを見極める」ことにフォーカスして解説しましたが、書籍『イシューからはじめよ』では、
1. イシューを見極める
2. 仮説を構築する
3. 実際の分析を進める
4. 「伝えるもの」をまとめる
といった流れで、イシューを特定してから知的生産物を生み出すまでのプロセスが事細かに解説されています。
「生産性の高い仕事をする」ことを、より極めていきたい方はぜひ本書を手にとってみてくださいね!
それでは、今回の記事は以上です。
お読みいただき、ありがとうございました!
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