不安を抱える今だからこそ考える「豊かさとは何か」

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今、「豊かさとは何か」を考える理由

 

こんにちは、kanahoです!

突然ですがあなたは今、幸せですか?

 

2020年7月現在、継続するコロナウイルスの流行の影響を受け、働き方、生き方を見直す人も多いのではないでしょうか。

生き方を見直すときに考える軸になるものの一つに、「幸せかどうか」がありますね。
今回ご紹介する書籍「豊かさとは何か」は1989年に出版されており、作者の暉峻淑子さんがドイツでの在住体験と比較しながら豊かさを考察している本です。

今から約30年前の本になりますが、令和の現代に読んでも一切古くない考え方になっています。

 

資本主義社会で生きる上で「幸せ」と「豊かさ」は切っても切り離せないものです。
どう生きるか考えることの参考に、豊かさ、幸せの正体について学んでみるのはいかがでしょうか。

経済大国ニッポン

ご存じの通り、日本は30年前から経済大国として世界に名を馳せていました。

わかりやすい数値としてよく紹介されるのが、GDP(国内総生産)

これは今でもアメリカ、中国に次いで世界3位になっています。

また、そんな数字を持ち出す以前に、店頭には数々の商品が並び、廃棄になるほどの消耗品や食品が生産・消費され、若くしてブランドものに身を包む姿を見れば、ニッポンが豊かなことは自明のように思います。

しかし、実際日本に住んでいる皆さん、幸せですか?豊かですか?

 

モノとカネの有り余る金持ち国のニッポン。
でも実際には、過労死、受験競争、老後不安に災害不安、ローンに追われる国民にはゆとりも豊かさも、実感がないのが本音ではないでしょうか。

ではどうしたら豊かに、幸せになれるのか、そもそも「豊かさ」ってなんなのかについて考えてみましょう。

豊かさとは何か

作者の暉峻さんは、「日本は豊かさへの道を踏み外した」という失敗論を掲げた上で、豊かさには「経済的豊かさ」と「精神的豊かさ」の2つがあるとし、日本は戦後経済的豊かさの虜になり、幸福の物差しをモノとカネの豊かさに求めてしまったことから、「精神的豊かさ」を見失ってしまったのではないかと考察しています。

日本のモノとカネの豊かさは表層的な豊かさでしかなく、その下には貧富の差や、セーフティネットの緩さをどこかで薄々感じているからこそ、精神的な豊かさを得てくつろぐことができないのではないでしょうか。

 

ライフワークとライスワーク、ライクワークという言葉はご存じですか?

今、若者も含めた就労者の多くが、食べるため・家族を食べさせるため(ライス)生活のために仕事をしており、その仕事がすき(ライク)で働いてはいない、まして、仕事と自分の人生を分かたず、自分の使命と思える(ライフ)仕事はしていないとされています。

モノとカネにしがみついていて、それらの物理的豊かさを評価軸にしている間は、ライスワークから抜け出すことはできません。

 

もともと経済活動は、人間を飢えや病気、長時間労働から解放するためにあり、経済が発展すればするほどゆとりある「福祉社会」が実現されるはずでした。

しかし実際には資本主義のモノとカネの豊かさに目が眩んだ社会は、だれも幸福になれない道を辿り始めます。

生きるために生きるような生活の矛盾点に気づき、豊かさを見直すことが今この日本で生きる私たちにとって必要なことはわかっていただけましたでしょうか。

 

他の国から見た日本

海外在住経験の長い作者は、日本について、このように語っています。

日本は治安はいいが、根本的な所で安心できない場所である。と。

それは例えば、空港での心遣い、金銭の生じない他人同士の会話、首都の自然の少なさ、どこか緊張した町の雰囲気にあるといいます。

確かに日本人である私たちも、東京にいるとどこか色褪せて緊張した落ち着きのない気持ちになりませんか?

物質的豊かさには、カネとモノの豊かさだけではなく、森や動物の自然的な豊かさもあるかと思います。

国土が小さいことはもちろん理由の一つにはありますが、私自身も建物の建築設計をするとき、お客さんの大半は「できるだけ敷地いっぱいに建物をたてて」と仰います。

こんな所にも、ゆとりのない日本の姿が透けて見えるように感じてしまうのです。

豊かに生きるために

ここまで、日本に暮らす私たちには豊かさが足りない、幸福ではないのではないか、というお話をしました。

では実際、どうしたら豊かに生きることができるのでしょうか。

暉峻さんは、一つに国の政策があるといいます。

労働整備、住宅や地域環境の整備、社会保障、これらは国や行政が大きな目で見て判断をし、実行していくべきです。

また、この豊かさに対する問題は画一的に語れることではなく、一人ひとりがそれぞれに考えて選択をすることも必要なことになります。

 

私はこの政治へ社会など、ものごとへの関心の低さも豊かになれない重大な一因だと思います。

皆さんご存じかもしれませんが、2020年7月に行われた東京都知事選挙は投票率55%で、前回よりさらに投票率が下がっています。

都知事は総理に次いで国を動かす決定権があると一部では言われるほど重要なことであるのも関わらず、こんなにも政治への関心が薄いことは、絶望的な事実ではないでしょうか。

一人ひとりが自主的に、共同体を改善する気持ちを持ち、そのためにモノとカネを使うことでしか、豊かになることはできません。

自分自身の仕事のあり方、生き方をのみ考えることではなく、社会全体の豊かさを考えることで、ゆとりや精神的な豊かさを得ることができるのです。

 

豊かさとは自分だけのものではない

今回の豊かさとはなにか、というお話について、暉峻淑子さん著「豊かさとは何か」を参考に、抜粋してまとめさせていただきました。

ぜひ発行から30年以上経っても色あせないこの名著を手に取ってみてください。

最後に、アイヌの人々の豊かさに対する言葉を紹介します。

 

「富を貯めるとは、各個人の蔵にモノを貯めこむことではなく、大地を豊穣にし、自然を豊かにし、自然の中に富を貯めることだ」

 

以上、kanahoでした!

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

kanaho

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米農家出身東京在住建築士(23) 絵描き・フォトグラファー・お絵描き先生、 ブランドプロデューサー・オーナー等活動中。 本も映画も漫画もファッションも、 ご...

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