安倍政権はいつまで続く?長期政権後に訪れる国難とは?

安倍首相
勉強

コロナ禍で大きな岐路に立たされた長期政権

こんにちは、ライターのはまじんがーです。

突然ですが、皆さんは東欧の国家ベラルーシのルカシェンコ大統領をご存知でしょうか?
1994年に大統領の職について以来、今もなおその座を維持し続けており、20年以上に渡る長期政権を樹立している国家元首です。

そんな長期政権が続いているベラルーシで、先日大統領選挙が行われました。
結果は、ルカシェンコ氏が対抗馬を大きく突き離しての大勝。

しかし、この結果に不正があったとして民衆による抗議活動が巻き起こりました。
ルカシェンコ氏は抗議活動に参加した国民約6000人を拘束したと、ハフポストに掲載されたこちらの記事に書かれています。

このように、ルカシェンコ大統領は自らの権威に反発するものは容赦無く弾圧するという形で政権を維持してきました。

そんなルカシェンコ政権ですが、今回の選挙結果に対する民衆の反発に加え、コロナ禍で大きな岐路に立たされていることがこちらの記事で述べられています。

そしてコロナ禍により大きな岐路に立たされた長期政権といえば、日本の安倍政権にも同じことが言えます
2012年以来続いている安倍政権は、824日で連続在任期間が歴代最長となることが決まっています(参考記事)が、コロナ禍への対応が覚束ないことで内外から批判を浴びていることや、先日より報じられている安倍首相の健康問題も相まって正念場を迎えています。

そこで今回の記事では、長らく続いている安倍政権はいつまで続くのか?終わった後はどうなるのか?
これらのテーマについて、佐藤優氏と山口二郎氏の共著である書籍『長期政権のあと』をもとに考察していきたいと思います。

安倍政権はいつまで続く?

安倍首相

2012年以来続く安倍政権。
安倍首相は現在三選連続で自民党総裁を勤めており、任期は2021年9月までとなっております。

もし四選となれば、その任期は2024年まで延びることになります。
コロナ禍が起きるまで、この四選のシナリオが大方の予想でした。
それは、以下のような理由からです。

・国政選挙に勝ち続けて自民党の地位を保全してきたことで、安倍首相の続投を望む声が党内で多く存在する
・外交面において安倍首相以外にアメリカ、ロシア、中国などの諸外国とまともに交渉できる政治家が国内にいない

しかし、コロナ禍で大きく状況が変わることになります。
感染拡大防止のために自粛を余儀なくされたことで多くの国民が経済的打撃を受けました。
そんな状況において、実態として効果のある経済政策を国民が強く求めるようになったのです。

ところが安倍政権のコロナ禍への対策といえば、スピード感のない対応、唐突な一斉休校要請、緊急事態宣言発出、予算の無駄遣いとしか思えない布マスクの配布など・・・
とても国民の望み通りとは言えない対応に、多くの不信や怒りを募らせてしまいました。

そういった状況にあって、この危機に如何に対処するかが安倍政権に大きく問われています。

安倍政権後に待ち受ける国難とは?

安倍政権後

遠からず近からず迎えるであろう安倍政権の終焉。
では、長期政権が終わった後にはどのようなことが起こるのか?

佐藤氏と山口氏は、同著において歴史をもとに読み解いており、安倍政権終局後に起こりうる事象として3つ挙げています。

政治の漂流

過去の歴史を辿ると、長期政権が終わった後は短命政権がいくつか生まれる混乱の時代が続く傾向にあります

特に、現状を見ると明らかなように安倍首相には後継者と呼ぶに相応しい政治家がいません。
また、野党を見ても国政を任せるには頼りない政党ばかりという状況です。

このような情勢にあっては、安倍首相が退陣した後は権力闘争が活発化し、国政が混乱することが予想されます。

自由民主主義の危機

SNSの登場で個人が政治について発言することが珍しいことではなくなりました。
しかし、SNSが影響力を持ちすぎたことによる懸念もあります。

それが、自由民主主義体制の危機です。

SNSが力を持ちすぎるとその意見に政策が左右されてしまい、国民が選出した代表者が結集している議会の結論よりも優位に働いてしまう可能性があるのです。
現に、先日の検察関連法案の採決を政府が断念したのはSNS上で強い反発があったためだと言われています。

SNSの意見が政策に反映されることは、個人の尊重の基礎となる一方、無知で傲慢な人間の正当化の根拠となる可能性もあります。
新進気鋭の思想家であるマルクス=ガブリエル氏も「SNSは自由民主主義を損なう」と警鐘を鳴らしており、日本と同じような潮流が欧米諸国にも見られます。

SNSという強力なツールを使って国民一人一人が声を上げることができるようになったことは確かに有益な側面もありますが、その力が行き過ぎないように注視しなければなりません。

雇用への懸念

コロナ禍の影響で消費が縮小し、経済が停滞している中で懸念されるのが雇用の問題です。
近い将来、特に問題になってくるのが若者の雇用です。

なぜかというと、現在1524歳の世代は、かつての就職氷河期世代より約500万人も少ないにもかかわらず彼らが社会の中核を担う2040年には、高齢者の人口が約3900万人とピークに達することが予想されているからです。
つまり、非常に少ない人数で高齢者を支えねばらならないのです。

政治学者の宮本太郎中央大学教授は、

「間違ってもこの若者たちが社会の周辺に追いやられることになってはならない。企業はむしろ今をチャンスと考え、内部留保を取り崩してでも人材を集め育てるべきではないか」

と述べています。

「新就職氷河期世代」をつくらないことが最重要課題であり、近い将来のため人材に投資することが日本企業に求められているのです。

私たちが志すべきことは?

日本国民

以上で述べてきたように、国家としての問題は山積みであり様々な危機を孕んでいるのが今の日本の状況です。
そういった状況にあって、私たち個人としてはどうすべきでしょうか。

佐藤氏と山口氏は同著において、日本の国力が落ちて世界標準から取り残されている原因は教育にあると述べています。

新井紀子氏の著書『AI vs 教科書が読めない子供たち』で言及されたように、日本の学生は著しく読解力に乏しく諸外国と比べても非常に低い水準にあることがその一例です。

また、佐藤氏と山口氏は安倍政権が教育行政に熱心ではないことにも触れています。
その理由は、安倍首相自身が自分の能力ではなく家柄によって首相の座についたため教育の重要性を身に染みて理解していないからです(逆に、近代日本の首相達は叩き上げが多かった)。

つまり、日本が国力を取り戻すには教育が課題ですがその解決を政府に委ねることは難しい状況にあるというわけです。
となれば、国民一人一人が自身で問題意識を持ち各々で学びを築いていくしかありません

そして、国家が教育をより強く重んじる方向に進むよう国民一人一人が働きかけていくことも重要です。
山口二郎氏も、本書のあとがきで以下のように述べています。

「コロナ禍に際して、世界の知性と言われる哲学者や歴史家が時代の転換を説いているが、日本で言えば新書を買って読むような市民の思考の総量が、国民的な判断を実質的に形作ると私は信じている」

危機の時代に国家がどのような進路を辿るかは、われわれ国民の選択です。
一人一人が現状を正確に捉えて社会のあるべき姿を考えることが、求められています。

それでは、今回の記事は以上です。
お読みいただき、ありがとうございました!

はまじんがー

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業界最大手大規模システムのアーキテクトに携わっています。趣味は読書、映画、野球観戦、広島育ちのカープファン。好きな音楽はAcid Black Cherry、...

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