世界と日本のファッション先駆者「KENZO」高田賢三

高田賢三
生き方

「KENZO」創始者 高田賢三

こんにちは、ライターのはまじんがーです。

先日(2020年10月4日)、ファッションブランド「KENZO」の創始者である高田賢三さんが新型コロナウイルスの合併症によりパリ郊外の病院で亡くなりました。81歳でした(参考記事はこちら)。

高田賢三さんは日本人ファッションデザイナーの世界進出の先駆者として、数々の偉業を成し遂げられてきた方です。
世界の名だたる著名人たちが追悼メッセージを寄せている(参考記事はこちら)ことからも、高田さんの残した功績の大きさが伺えます。

今回の記事では、高田さんの経歴を辿るとともに彼の残した功績や若者に伝えたメッセージについても取り上げていきます。
世界に誇るべき貢献を果たした高田賢三さんのことを知るきっかけになれば嬉しく思います。

幼少期からファッションに興味を持つ

高田賢三

高田賢三さんは1934年、兵庫県姫路の旅館の息子として生まれました。
洋裁を学んでいた姉の影響で、幼い頃からファッションに興味を持ち始めます。

デザイナーを志して東京の文化服装学院に入学し、新人デザイナーの登竜門とも言われている装苑賞を受賞(コシノジュンコ、山本耀司なども受賞している)するなど、才能が開花し始めます。

卒業後は生活の拠点をフランスに移し、「ビューロードスチール」に5年勤めたのち1970年に独立を果たし、「KENZO」の前身となる「ジャングル・ジャップ」というブランドを立ち上げました。
ブランド名に「ジャップ」という差別用語をあえて用いたのは、パリという異国の地で日本人が手がけたブランドであることをアピールするためだったと言われています。

日本人として初めてパリコレデビューを果たす

高田賢三

フランスに渡ってからの高田さんは金銭的余裕がなかったため、日本から安価な和服の生地を取り寄せてワンピースのデザインを行なっていました。
和服をうまく取り入れた独特な色彩感覚、エキゾチックでモダン、華やかなデザインが評価され雑誌『ELLE』の表紙を飾り、世界的な注目を集めた高田さんは日本人として初めてパリコレのデビューを果たすことになります。

世界的ファッションブランドの一つに成長した「KENZO」は、1980年代以降、下記の通り次々とブランドを展開していきます。

1983年 KENZO HOMME
1986年 KENZO JEANS, KENZO JUNGLE
1987年 KENZO ENFANT, Kenzo de Kenzo
1992年 KENZO MAISON

しかし1980年代後半から経営難に陥り、1993年にフランスのブランドメーカー「LVMH」グループの傘下に入りました。
その後は経営陣と意見の対立が続き、1999年にデザイナーを退くことになります。

2003年に独立デザイナーとして復帰し、2004年にはアテネオリンピックの式典・移動用ユニフォームのデザインを担当しました。

ファッションの「民主化」に貢献した

高田賢三

高田賢三さんがファッション界に残した功績は枚挙にいとまがありませんが、そのうちの一つがファッションの「民主化」と呼ばれる現象を起こしたことです。

かつてのファッション業界は、いわゆる「オートクチュール」と呼ばれる高級注文服が主要商品であり、対象顧客も上流階級や富豪の方々は主流でした。
しかし、前述の通りフランスに渡った当初の高田さんは金銭的な余裕がなかったため富裕層を対象にするような高級な服を作ることができず、「プレタポルテ(既製服)」と呼ばれる一般大衆でも手の届くおしゃれな服を世に打ち出していくことで脚光を浴びたのです。

まさに「KENZO」はオートクチュールからプレタポルテへの転換を決定づけたブランドであり、特権階級が独占していた「おしゃれ」を一般大衆に開く「民主化」の原動力となったと言うことが出来ます。

夢を持って挑戦し続ける

以上、高田賢三さんの経歴と彼が残した功績について取り上げてきました。

最後に、2016年に行われたインタビュー(参考記事はこちら)で高田さんが若者へ向けて語ったメッセージを紹介します。

若い方には、思い切り大きな夢を持ってもらいたいです。
夢に向かって努力、それだけだと思います。
自分の目的をはっきり持って邁進してください。

高田さんご自身も、デザイナーを目指してフランスへ渡ったところから始まり、日本人として初めてのパリコレデビュー、晩年もセブンアンドアイとの新たなプロジェクトに携わるなど、生涯にわたって夢を持ち、それに向かって努力をし続けた方でした。

そんな高田さんが残したメッセージが、より多くの若い方の心に響けば幸いです。

それでは、今回の記事は以上です。
お読みいただき、ありがとうございました!

はまじんがー

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業界最大手大規模システムのアーキテクトに携わっています。趣味は読書、映画、野球観戦、広島育ちのカープファン。好きな音楽はAcid Black Cherry、...

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