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読み手の負担を減らす”気遣い”文章術【「見やすさ」と「理解しやすさ」がカギ】

気遣い
勉強

あなたの文章、読み手に負担をかけてませんか?

こんにちは、ライターのはまじんがーです。
本記事にアクセスしてくださり、ありがとうございます。

今回のテーマは、「読み手の負担を減らす文章術」です。

仕事・プライベート問わず、わたしたちは日常生活で多くの文章に触れています。
特に昨今はリモートワークの普及もあり、会話よりも文章でコミュニケーションをとる機会の方が多くなった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

つまり、文章力の重要性がより一層高まったと言えます。

分かりやすい文章を書ける人であれば、「この人とは円滑にコミュニケーションが進む」と思ってもらえます
逆に分かりにくい文章を書いていると、「この人とのやりとりは気が重い」と思われてしまいます。

今回は「分かりやすい文章」の書き方として読み手の負担を減らすという観点でお伝えします。
なぜ読み手の負担を減らすことが重要かというと、一つの文章を読むのに使える時間は限られているからです。

あなたの書いた文章が分かりづらいと、読み手はその分だけ時間を奪われます。
つまり、読み手の負担を減らす文章を書くことは、読み手への気遣いなのです。

読み手の負担を減らす”気遣い”文章術を、本記事で学んでいきましょう。

<目次>
・読み手の負担を減らす文章とは?
・「見やすい」文章を書く3つのポイント
・「理解しやすい」文章を書くための”型”

また、本記事の執筆にあたっていくつかの書籍を参考にしました。
文章作成における私のバイブルとも言える書籍たちです。
一覧を記事の末尾に掲載しますので、気になる方はぜひそちらもご覧ください。

それではいきましょう!

読み手の負担を減らす文章とは?

読む

「読み手の負担を減らす」文章とは、ひと言で言うと「見やすさ」と「理解しやすさ」に配慮した文章のことです。

「見やすさ」と「理解しやすさ」の重要性を説明するにあたって、人間の”ふたつの思考”を取り上げます。

“ふたつの思考”は「システム1」「システム2」と表現されます。
行動経済学者ダニエル・カーネマン氏が著書『ファスト&スロー』で提唱した概念です。

■システム1
脳への負担を下げるために自動的に高速で動く思考。
物事を直感的に理解しようとする。
 
【システム1に配慮した文章】
心理的負担が下がるくらいに見やすい文章

■システム2
複雑な計算など、注意力を要する作業が必要な際に、慎重かつゆっくり動く思考。
物事を論理的に理解しようとする。
 
【システム2に配慮した文章】
論理的に理解しやすい文章

脳に入ってきた情報は、まず「システム1」で直感的に理解されます。
そのあと「システム2」で論理的な理解が行われます。

そのため、

「システム1」への配慮 → 見やすさ
「システム2」への配慮 → 理解しやすさ

となるわけです。

では、「見やすさ」「理解しやすさ」に配慮した文章を書くには具体的にどうすればいいのか?
これを次項よりお伝えしていきます。

「見やすい」文章を書く3つのポイント

見る

まずは、「見やすさ」に配慮した文章を書く方法をお伝えします。
ポイントは3つです。

Point1. 改行と行間に気を配る
Point2. 並列した情報は箇条書きにする
Point3. 一文を短くする

Point1. 改行と行間に気を配る

以下の2つの文章を読み比べてみてください。
パッと見でどちらが「読みやすそう」と感じるでしょうか?

実を言うと、文章なんて誰だって書けます。突然こんなことを言ってごめんなさい。でも、本当です。ちょっと考えてみてください。あなたはLINEを書いたことがあるでしょう。あなたはツイートしたことがあるでしょう。仕事ではメールを書くはずです。

実を言うと、文章なんて誰だって書けます。
 
突然こんなことを言ってごめんなさい。
でも、本当です。
 
ちょっと考えてみてください。
あなたはLINEを書いたことがあるでしょう。
あなたはツイートしたことがあるでしょう。
仕事ではメールを書くはずです。

(引用元:竹村俊助(2020) .書くのがしんどい PHP研究所 pp.8-9)

おそらく後者の方が「読みやすい」と感じたはずです。
その理由は、改行と行間が適切なバランスで調整されているからに他なりません。

メールなどで、たまに前者のような書き方がされているものを今でも見かけます。

表示するデバイスや全体のバランスにもよるのですが、具体的な目安としては

・句点「。」が出てくるたびに改行する(文頭を揃えるため)
・3〜5行ごとに行間を空ける

としておけば、パッと見で「見にくい」と感じることはなくなるでしょう。

Point2. 並列した情報は箇条書きにする

こちらも、具体例を示します。
次の2つの文章を比べて、どちらがパッと見で「読みやすい」と感じるでしょうか?

労働政策審議会の各分科会の委員並びに臨時委員及び専門委員は、労働政策審議会令第三条において、労働者を代表する者、使用者を代表する者及び交易を代表する者並びに障害者を代表する者のうちから、厚生労働大臣が任命することとされている。

労働政策審議会の各分科会の委員並びに臨時委員及び専門委員は、労働政策審議会令第三条において、
 
・労働者を代表する者
・使用者を代表する者
・交易を代表する者
・障害者を代表する者
 
のうちから、厚生労働大臣が任命することとされている。

(出典:衆議院ホームページ

おそらく、後者の方が「読みやすい」と感じたことでしょう。
箇条書きを使うか否かでこれだけ読みやすさに差が出るのです。

並列した情報を書くときは、積極的に箇条書きを使っていきましょう。

Point3. 一文を短くする

こちらも具体例から。
以下の2つを比べてみてください。

労働政策審議会の各分科会の委員並びに臨時委員及び専門委員は、労働政策審議会令第三条において、労働者を代表する者、使用者を代表する者及び交易を代表する者並びに障害者を代表する者のうちから、厚生労働大臣が任命することとされている。

労働政策審議会の委員は、厚生労働大臣が任命します。
大臣は、①労働者を代表する者、②使用者を代表する者、③交易を代表する者、④障害者を代表する者のなかから委員を選びます。
これは「労働政策審議会令」の第三条に書いてあります。

前者の長い一文を三文に区切ったのが後者です。
明らかに後者の方が読みやすいことがわかると思います。

一文に多くの情報を詰め込みすぎると、読み手の理解が追いつかなくなります
その結果、「読みづらい」と感じてしまうのです。

また、人は文章を読むとき、どこまでが一文かを無意識に判断してから読み進めます。
そのため、長い文はパッと見の印象でも「読みづらそう」と感じさせてしまうのです。

一文を短くして、シンプルで分かりやすい文章を書きましょう。

以上、「見やすい」文章を書く3つのポイントを紹介しました。
続いては「読み手の負担を減らす」もう一つの観点、「理解しやすい」文章の書き方を紹介していきます。

「理解しやすい」文章を書くための”型”

書く

「理解しやすい」文章を書くには、”型”があります。
その”型”とは、結論・理由・具体例の流れで書くことです。

たとえば、以下のような形になります。

【結論】禁煙はした方がいいです。
【理由】なぜなら、たばこは健康に良くないからです。
【具体例】たとえば、喫煙者と非喫煙者で平均寿命が○年違う、という調査があります。

ちなみに伊藤羊一さんの著書『1分で話せ』でも、短時間のプレゼンで人を動かす方法として全く同じ型が紹介されています。
つまり、文章だけでなく口頭のプレゼンでも有効な型です。

「理由」と「具体例」は両方揃っていることが望ましいですが、「結論」が比較的分かりやすい内容であれば「理由」「具体例」どちらか一方でも構いません。
あくまで結論を理解してもらうことが目的だからです。

なので、「どこまで説明すれば理解できるか?」を考えながら書くことが重要になってきます。
そのうえで、以下に示す2つのNGパターンは避けるよう注意してください。

NGパターン1. 結論を最初に言わない

読み手は何よりも先に結論を求めます
なのに、多くの人は結論を最後に書いてしまいがちです。

結論が最後にきてしまうのは、時間軸に沿って書こうとするからです。
しかし、結論を求めている読み手に対し、それを最後に伝えるのは読み手の時間を奪う行為に他なりません。

堀井憲一郎さんの著書『いますぐ書け、の文章法』では、以下のように書かれています。

時間軸に沿って書くのは、書き手の都合。
もっと読み手の都合に沿って書きなさい、ということだ。

文章を書くときには、常にこの言葉を心に留めておきたいですね。

NGパターン2. 結論しか言わない

「理由」「具体例」は、場合によってはどちらかだけでもよいと説明しました。
しかしながら、結論しか言わないのはNGとなります。
理由は、結論だけだと理解できないからです。

たとえば、

「コミュニケーションでは言語情報より非言語情報の方が大事です」

これだけ説明されたら、あなたはどう思いますか?

「なんで非言語情報の方が大事なの?」
「言語情報・非言語情報って具体的にどんなこと?」

と思うのではないでしょうか。

「メラビアンの法則」をご存知の方ならピンとくるかもしれません。
しかし、結論のみの説明だと、本当に「メラビアンの法則」のことを言っているのかすら分からないのです。

読み手の立場に立って、適切に理由・具体例を添えることが「理解しやすさ」のカギとなります。

「知っている」と「出来ている」は違う

できる

以上、「読み手の負担を減らす」文章の書き方を説明してきました。
復習として、以下に内容をまとめておきます。

「見やすさ」と「理解しやすさ」に配慮して書く
・見やすさ:①改行と行間、②並列情報は箇条書き、③一文を短く
・理解しやすさ:結論・理由・具体例の型に当てはめる

今回説明したのは、「文章の大原則」とも言うべきものです。
なので、すでに全て知っている方もいらっしゃったかもしれません。

ただ、「知っている」ことと「出来ている」ことの間には大きな隔たりがあります
学習には4つのレベルがあると言われています。

Level1. 「知らない」ことを「知らない」
Level2. 「知っている」けど「出来ない」
——————————————-
Level3. 「知っている」ことが「出来る」
Level4.  無意識で「出来る」

多くの人が、Level2. 「知っている」けど「出来ない」で止まってしまう傾向にあると言われています。

正直な話、私も自身の文章を読み返してみると、出来ていないことばかりで恥ずかしくなることがあります。
(こうして文章の書き方を自分から発信しているにも関わらず、です)

「知っている」で満足せず「出来る」レベルに向上させていくために、研鑽を続けていきましょう。

それでは、今回は以上です。
お読みいただき、ありがとうございました!

<参考書籍一覧>
・ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー(上)』
・松尾 茂起『沈黙のWEBライティング—Webマーケッター ボーンの激闘— 』
・伊藤 羊一『1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術』
・竹村 俊助『書くのがしんどい』
・堀井 憲一郎『いますぐ書け、の文章法』

はまじんがー

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業界最大手大規模システムのアーキテクトに携わっています。趣味は読書、映画、野球観戦、広島育ちのカープファン。好きな音楽はAcid Black Cherry、...

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