思考力を高めたい方必見!思考の本質に切り込んだ一冊『具体と抽象』

具体と抽象
キャリア

思考とは、具体と抽象の往復である

こんにちは、ライターのはまじんがーです。

今回は、書籍の紹介をしたいと思います。
紹介するのは、ビジネスコンサルタントとして有名な細谷功さんの著書『具体と抽象』です。

・成長スピードを加速させたい
・仕事を効率よく進めて生産性を上げたい
・創造性を高めクリエイティブな思考ができるようになりたい

このような想いのある方にぜひ手に取っていただきたい一冊です。

「抽象的で分かりにくい」
「もっと具体的に説明して」

といったように日常的に使われているため、「具体」と「抽象」という言葉自体はほとんどの方が知っているでしょう。
しかしながら、その概念の重要性をしっかり理解している方はまだまだ少ないと思います。

人間が頭を使って考える行為は、実はほとんどが何らかの形で「具体と抽象の往復」をしていることになります。つまり、「具体化」と「抽象化」が、人間しか持っていない頭脳的活動の根本にあるということなのです。

細谷さんは本書の中でこのように語っています。

言ってみれば、「具体と抽象」は、思考の本質そのものなのです。
世の中に多くの思考術やフレームワークが出回っていますが、それらは「具体と抽象」を形を変えて表現したものに過ぎません。

具体と抽象を学ぶことによって、「世の中がまったく変わって見える」とも細谷さんは言います。

とはいえ、「どうしてそんなに具体と抽象が大事なの?」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回の記事では、なぜ具体と抽象を学ぶことが大事なのか、「具体化」と「抽象化」ができるようになるとどんなメリットがあるのかを、3つの実例を通して”具体的に”解説していきます。

「思考力を高めたい」
「もっと頭が良くなりたい」
「”デキる”人と思われたい」

このようにお考えの方は、ぜひ続きをお読みになってみてください。

それではいきましょう!

一を聞いて十を知る力が身につく

一を聞いて十を知る

「一を聞いて十を知る」というのは、頭のいい人の特徴としてよく挙げられるものかと思います。
何かちょっと聞いただけで「ああ、そういうことね」とすぐに理解できたり、一つの事象から深い洞察を得たりする人のことですね。

「一を聞いて十を知る」の「一」と「十」が、それぞれの「具体」を表します。
そして、「一」を「十」に発展させる過程で「抽象」が介在しています。
つまり「一を聞いて十を知る」とは、「具体」→「抽象」→「具体」のプロセスを辿ることなのです。

この力が身につくと、一つの学びを他の場面で応用することができるようになります。
一つの経験から多くの学びを得られるので、同じ経験をした他の人と比べて成長スピードが早くなるというわけです。

例えば、仕事でメールの宛先を間違える経験をした場合。
抽象化・具体化ができない人は、次からどう改善するかを考える時に「送信前に宛先を確認する」といったような、「メールの宛先を間違えない」ことにしか考えが及びません。

逆に、抽象化・具体化ができる人は、「なぜ宛先を間違えたのか?」を掘り下げて考え、

「宛先を間違えるということは、件名に不備があるまま送ってしまうこともあるのではないか?」
「文章表現や、言葉遣いなどがおかしいまま送ってしまうことはないか?」
「メールに限らず、チャットやメッセージ、LINEなどでは問題ないか?」

といったように、幅広く応用しようとします。
どちらが早く成長できるかは、言うまでもないでしょう。

要点を捉える力が身につく

要点を捉える

これは、主に「抽象化」の部分に関係する話になります。

要点をとらえることができるようになると、仕事を効率よく進められたり、人に何かを説明するときに手短に説明ができるようになります

例えば、読んだ本の感想を人に話す場合。
抽象化ができない人は、「何が書いてあったか」という個別具体の内容を話すことに終始します。
逆に抽象化ができる人は、「要するにこんな本だった」と一言でズバッと説明することができます。

つまり、抽象化能力とは物事の本質を捉える力とも言えます。

本質を捉える力があれば、仕事の要点を掴んで注力すべきポイントを素早く見極めることができます
その結果、仕事を早く終わらせることができます。

人に説明するときも、本質を捉えて話すことができるので、冗長にならずに納得感のある話ができるようになります
「話が長い」と言われることがなくなり、逆に「話がわかりやすい」と言われるようになるでしょう。

「人間は考える葦である」の名言を残した哲学者のパスカルが、友人に出した手紙の最後に、

「今日は時間がなかったために、このように長い手紙になってしまったことをお許しください」

と書いた有名な逸話があります。
文章を短くすることは、「抽象化」という高度な知的作業であることがよくわかるのではないでしょうか。

斬新な発想ができるようになる

斬新なアイデア

抽象化と具体化によって、斬新な発想もできるようになります。
その理由は、アナロジー思考ができるようになるからです。

アナロジーとは類推という意味ですが、パクリとの違いとしてよく取り上げられます。
違いを明確に表現するなら、アナロジーは「抽象レベルのまね」で、パクリは「具体レベルのまね」と言えます。

「抽象レベルのまね」であればパクリとして批判されることはないですし、むしろ「斬新なアイデア」として賞賛されます。

例えば、ビジネスのアイデアを考える場合。
同じ業界に属する競合他社のビジネスモデルやマーケティング手法をそっくりそのまま使うようなことをすれば、それは「パクリ」と言われてしまうでしょう。

しかし、ある業界のやり方を他の業界に応用すれば、「アナロジー」となり斬新なアイデアとして扱われます

例えば、コロナウイルスの影響で脚光を浴びたUberEatsは、「スマホで必要な時に簡単にサービスを呼び出せる」という、配車サービスやタクシー業界にあった考え方を飲食業界に応用したという点で「アナロジー」といえます。
これを「パクリ」という人はどこにもいないでしょう。

このように、他業界のやり方をまた別の業界へと結びつけるために必要なのが「抽象化」と「具体化」です。
他業界のやり方の構造を捉えるのが「抽象化」、別の業界へと結びつけるのが「具体化」に該当します。

全く異なる分野からアイデアを転用できるようになれば、斬新な発想を無数に生み出せるようになるというわけです。

日常の中で「具体」と「抽象」を行き来し続ける

具体と抽象の往復

以上、今回の記事では「具体と抽象」の重要性を実例を通してお伝えしてきました。

「抽象化」と「具体化」の能力を磨いていくためには、日々の生活の中で使っていくしかありません

日常生活や日々の仕事の中で直面する「具体」の出来事を「抽象化」して考えてみる。
それをまた別の「具体」に落とし込む。
あるいは、書籍などで学んだ「抽象」の概念を日常の「具体」に落とし込む。

そうやって、常に「具体と抽象の往復」を行う行為それ自体が、「抽象化」と「具体化」の能力を磨くことにつながります

ただ、そもそも「具体と抽象」の重要性を認識していなければ日常で使っていくという発想にも至らないと思います。
そういう意味で、本記事の内容が参考になれば幸いです。

また、本記事で紹介したのは「具体と抽象」の重要性の一面に過ぎません。
より深く学びたい、「具体と抽象」についてもっと理解を深めたいという方は、ぜひ書籍『具体と抽象』をお読みになってみてください。

それでは、今回の記事は以上です。
お読みいただき、ありがとうございました。

はまじんがー

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業界最大手大規模システムのアーキテクトに携わっています。趣味は読書、映画、野球観戦、広島育ちのカープファン。好きな音楽はAcid Black Cherry、...

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