バンクシーはなぜ評価されるのか?彼の落書きが愛される2つの理由とビジネスの関係

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出典:https://whoisbanksy.jp/highlight/

今回は芸術家の「バンクシー」を取り上げます。

バンクシーが高い評価を得ているのには2つの理由があるようです。それが「芸術の歴史や慣習を重んじること」「自己ブランディング」です。いわゆる「見せ方」といわれるもの。

近年彼の作品は高く評価され、オークションでは25億円と高値で取引されることも。ですが彼の行為自体はまさに「落書き」です。そんな落書きが芸術作品へと昇華されるのは、バンクシーの「見せ方」戦略によるもの。

今回はバンクシーがどんな「見せ方」の手法を用いたのかをご紹介しながら、それが私達の仕事にどのように流用できるのかを考えます。手法を知ることで、自分の仕事をより良く見せながら、内容も充実させられるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。

それでは見ていきましょう。

バンクシーは軽犯罪者!?

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近年の活動や作品の評価によって、一躍著名アーティストに躍り出たバンクシー。

イギリスを拠点に活動する彼は、街をキャンバスに見立てて絵を描く「ストリートアート」を主体に活動しています。そもそもストリートアートは賛否がわかれるもの。例えば公共物へ許可なくペイントを行ったりすれば、器物損壊罪などの軽犯罪に当たります。

一方で、台湾の台北やオーストラリアのメルボルンにはストリートアートを発信する場として「公式に」認められた区画が存在し、そこで描かれる絵はもちろん犯罪には当たりません。

適切な場所を選んだストリートアートは作品として許容されるものの、そうでない場合は景観を阻害するものとして扱われてしまうことが多いようです。また違法でなくとも、街に落書きをすること自体の倫理観を問う声もあります。

さてバンクシーの場合はどうかというと、ほとんどが無許可で描かれた作品。ですが、彼の作品は評価され、むしろ描かれた物の価値が上がっているものが多いようです。

一見反社会的な行動が「芸術」として評価され、時には高価で取引される。これは、ただの落書き行為を「作品として魅せる」プロセスを取っているからにほかなりません。

今回はそんなプロセスをビジネスに落とし込んで考えてみましょう。

バンクシーの落書きが愛される2つの理由をビジネスへ落とし込もう

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1:美術の歴史や慣習を重んじる

実はバンクシーの作品は近現代の美術様式の延長線上にあり、それがただの落書きでない理由となっています。要するに突拍子もない行動や作品ではなく、前述のストリートアートを始めとした美術史の流れを汲んで作品作りをしているということなのです。

・絵の様式
「グラフィティアート」を用いている。バスキア、キース・ヘリングなど1980年代の美術。

・絵の技法
「ステンシル版画」を用いている。容易に複製できることから、大量生産大量消費を揶揄した1960年代のポップアートに通ずる。

・描く場所
「サイトスペシフィックアート」と呼ばれる。その場所や建物の特性を活かすことを意味する現代美術用語。

・匿名で活動
一貫して名を明かしていない。20世紀前半に「作家が作ったものを伝える」ことから「受け手に考えてもらう」といったアートの理念が生まれ、「作家性の否定」が起こっていることに通ずる。

上記の通り、彼の作品はどんな背景から生まれたのか全て説明が付きます。美術界はこうした作品が高く評価され、また良くも悪くも投機の対象になっているといいます。

この考えをビジネス的視点で見ると、企業や産業の歴史や慣習を重んじるということになります。20代の若いうちは変化球を投げるより、王道・基本と呼ばれるものに立ち返って基礎を身につけるのも良い経験となります。

例えば会議で提案を行う場合、自分だけの考えを主張するより業界や市場の変遷や流れを汲み取って主張して見せたほうが、周囲を納得させることができますよね。こうした文脈を大切にして、自分の仕事に活用してみましょう。

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2:徹底した自己ブランディングを行う

「美術作品は観客がいて初めて成立する」といいます。それもそのはずです。評価してくれる人がいなければ、彼の作品は落書きに終始してしまうでしょう。

だからこそ作品を「知ってもらう」必要があります。そのためには自己ブランディングが必要なのです。(バンクシーは表立って作品を紹介するわけではないので、前述の「作家性の否定」を否定することにはなりません。)

彼のブランディングとしては、やはりその絵の特徴が挙げられるでしょう。なんといってもそのキャッチーさ、分かりやすさです。「愛」「平和」をモチーフとした作品が多く、さらに見た人がすぐ興味を持てるように難解な表現は避けています。

さらにもう一つの側面が絵に込められた「反戦」「反権威」といった社会的・政治的テーマ。これらの思想が愛や平和といったモチーフと合わさることで、見る人に強い印象を与えているようです。

書いた本人が何も語らずとも、多くの人々から「バンクシーといえば」といった絵柄を想像させることに成功しています。そして匿名でいることが、かえって本人への興味を促進させているのです。バンクシーの自己ブランディング企画力は非常に高いと言えますね。

この自己ブランディングの考えが、ビジネス的視点で必要であることは言わずもがな。突出した才能がない場合、自分という存在を覚えて貰う必要がありますよね。そのためには他者との差別化、つまりブランディングが欠かせません。

どんな人物であるのか、自分の強みは何なのか。他人にわかりやすく自分の特徴を伝えるにはどう見せるべきか。を考えてみると良いでしょう。

バンクシーから自分の見せ方を研究しよう

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今回はバンクシーについて取り上げました。謎が多い人物でありながら、国際的に高い評価を得ています。彼の到来によって、ストリートアートはさらに評価を上げることになったのだとか。

しかし一方で、そのゲリラ的なアート作成行為を良しとしない人々もいることは確かです。すべての人に愛されているわけではありませんが、彼の主張を通して多くの人々に考えるきっかけを与えていることは確かです。

ちなみにですが、2021年10月31日まで福岡で「バンクシー展」が開催されています。機会のある方はぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。あなたもぜひバンクシーの「見せ方」を研究してみましょう。

 

参照
バンクシー展
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yuya

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複数メディアでの記事執筆やYouTuberの原稿作成など、掛け持ちライターをしています。本職は流通業界。ピアノ・ギターが趣味。気になったこと・役立ちそうなこ...

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